インビザラインで八重歯は治せる?費用やかかる期間も解説
「八重歯ってインビザラインで治せる?」
「費用はどれくらいかかるの?」
八重歯が気になり、上記のように悩んでいませんか?
本記事では、インビザラインで八重歯は治療できるのか、かかる費用や期間を解説します。
そしてインビザラインで八重歯を治せない場合の治療法や、八重歯を放置すると起こりうるリスクも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
八重歯とは
八重歯とは、犬歯が歯並びから外れて、前に飛び出している状態のことをいいます。これは叢生と呼ばれる不正咬合の一種で、他の歯と重なって生えることが多いです。
顎が小さくて歯が並ぶスペースが足りなくなり、歯がきれいに並びきらずに押し出されて八重歯になります。
また、幼い頃に虫歯などで乳犬歯が早く抜けてしまった場合も、八重歯の原因になります。乳歯が早く抜けると、そのスペースが長期間空いたままになり、隣の歯が傾いてしまうことがあるのです。
その結果、永久歯の犬歯が生えるときにスペースが足りず、八重歯になることがあります。
インビザラインで八重歯は治療できる
インビザライン治療は、従来のワイヤー矯正と同じように、八重歯の治療が可能です。しかし、以下のような場合はインビザライン治療ができないことがあります。
- 重度の八重歯
- 虫歯や歯周病がある
- インプラントがある
特に骨格の問題や他の不正咬合がある場合は、インビザラインでは対応できない可能性があります。
また、虫歯や歯周病がある場合は、すぐにインビザライン治療ができません。虫歯や歯周病の治療を済ませてからインビザライン治療を始めましょう。
インプラントがある歯は矯正で動かすのが難しいため、インビザラインが適応できないことがあります。
歯科医師の方針や使用する装置の種類によっても適応範囲は異なるため、インビザライン治療を受ける前に、確認しておくことが大切です。
インビザラインで八重歯を治す費用と期間
インビザラインで八重歯を治療する際にかかる費用と期間は、以下のとおりです。
- 全体矯正の費用:80~100万円ほど
- 全体矯正の期間:1年半~3年ほど
インビザラインは一般的に保険外の治療になるため、クリニックによって費用が変わります。そして、部分矯正になると、費用や期間は全体矯正よりも少なくなります。
抜歯が必要だったり、ワイヤー矯正を併用したりすると追加料金がかかる場合もありますので、事前に歯科医師に確認しておくと良いでしょう。
インビザラインで八重歯を治す方法
ここからは、インビザラインで八重歯を治す方法を解説します。
- 抜歯を行う
- 歯の側面を削る(IPR)
- 奥歯を後方に移動させる
- 歯列を側方に広げる
それぞれの治療法を詳しく見ていきましょう。
抜歯を行う
八重歯の矯正治療では、歯を動かすスペースを確保するために、抜歯を行うことがあります。
特に八重歯の重なりが強かったり、歯列から大きく外れていたりする場合、抜歯が必要になることが多いです。
一般的に小臼歯(前から4or5番目の歯)を抜歯しますが、虫歯や歯周病がある歯を優先して抜くこともあります。
そして抜歯が必要なケースだったのにも関わらず、抜歯をせずに無理やり治療を進めると、口元が突出したり、矯正後後戻りしやすいなど、満足のいく結果にならないことがあります。
このようなリスクを考慮し、適切な治療方法を選ぶことが大切です。
歯の側面を削る(IPR)
インビザラインで八重歯を治す治療法の2つめが、歯の側面を削る「IPR」という方法です。
IPRでは、歯の側面を削ることでスペースを確保し、八重歯を動かします。
具体的には、前歯では0.1~0.2mm程度、奥歯では最大0.5㎜程度削ります。この程度の削り方であれば、歯の健康には支障がありません。
すべての歯にIPRを行うと、小臼歯1本分のスペースに相当する約6.5㎜のスペースが確保できますが、IPRだけでスペースを確保するというよりは、後述する歯を後方に動かしたり、側方に広げたりしても足りない分をIPRでスペースを作ります。
なお、このような方法で確保したスペースだけで矯正が可能な場合は、抜歯を行う必要はありません。
奥歯を後方に移動させる
八重歯をインビザラインで治療する際に、奥歯を後方に移動させることがあります。
インビザラインなどのマウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較すると、奥歯を後方に移動させるのに適しています。そのため、歯並びによっては抜歯をせずに治療できる場合があります。
しかし、歯を支える骨(歯槽骨)がある範囲までしか後方移動はできないため、前で解説したIPRと併用してスペースを確保することもあります。
また親知らずが邪魔になる場合は、親知らずの抜歯が必要です。
歯列を側方に広げる
歯列を外側に向かって広げてスペースを確保し、八重歯を正しい位置に移動させる方法もあります。
この方法は、顎の骨格を広げるのではなく、歯を外側に押し出して傾斜させる仕組みです。
ただし、歯列を側方に広げるには限界があるため、八重歯を移動させるのに十分なスペースが確保できない場合は、やはり、前述したIPRとの併用になる場合があります。
インビザラインで八重歯を治せない症例
次にインビザラインで八重歯を治せない症例を解説します。
インビザラインは年々進化している為、抜歯して歯を大きく動かす必要がある八重歯の矯正にも対応しています。
ただ、八重歯だけでなく、受け口や前歯前突等、骨格の問題を併発している場合は、外科的矯正が必要になる場合もあります。
また、八重歯が完全に萌出していない場合や、飛び出している場合等は従来のワイヤー矯正で歯を引っ張る方がスムーズに矯正できる場合があります。
どのような治療法が適切か歯科医師に相談しておくとよいでしょう。
八重歯を放置すると起こりうるリスク
次に、八重歯を放置することで起こりうるリスクを、以下の3つに分けて解説します。
- 虫歯や歯周病になりやすくなる
- 噛み合わせが悪くなる
- 口内が傷つきやすくなる
リスクがしっかり理解できるように詳しく見ていきましょう。
虫歯や歯周病になりやすくなる
八重歯を放置すると、虫歯や歯周病になりやすくなります。
八重歯は他の歯と重なって生えていることが多く、食べ物が詰まりやすくなり、歯磨きがしづらくなるからです。
歯と歯が重なっている場合は、歯ブラシだけで汚れを除去することが難しいため、フロスや歯間ブラシで歯間部の汚れを除去する必要があります。
また、八重歯が口唇に引っかかると、口が閉じにくくなります。
そうなると口内が乾燥し唾液の働きが弱まり、虫歯のリスクが高まってしまうため、注意が必要です。
嚙み合わせが悪くなる
八重歯を放置しておくと、噛み合わせが悪くなることがあります。
正常な歯並びの場合、物を噛んだときは全体の歯で力を吸収し、分散させます。しかし八重歯があると力のバランスが崩れ、噛み合わせが悪くなってしまうのです。
噛み合わせが悪くなり奥歯に負担がかかると、顎関節にも影響を与えてしまうため、「顎関節症」を引き起こす恐れもあります。
口内が傷つきやすくなる
八重歯によって、口内の粘膜を傷つける恐れがあります。例えば、八重歯で口唇を噛んでしまうことで粘膜を傷つけて口内炎ができることがあります。
また、転倒した際に八重歯が口内に刺さることで、粘膜がキレるリスクもあるため、注意が必要です。
インビザラインと八重歯に関するQ&A
最後に、インビザラインと八重歯でよくある質問に答えていきます。
- インビザラインで八重歯を非抜歯で矯正できる?
- 八重歯矯正をしたら顔が変わる?
- インビザラインで八重歯を矯正したら痛い?
それぞれの疑問点が解決できるように、詳しくチェックしていきましょう。
インビザラインで八重歯を非抜歯で矯正できる?
前で解説した、IPR・歯列幅の拡張・奥歯の後方移動で十分なスペースを確保でき、それで理想的な歯列や噛み合わせが実現できるなら、非抜歯でも対応できます。
これはもともとの自身の歯並びや顎・歯の大きさによっても変わりますので、矯正前に歯科医師とよく相談することをおすすめします。
八重歯矯正をしたら顔が変わる?
八重歯の矯正により歯並びや噛み合わせが改善され、口が閉じやすくなると表情筋が動きやすくなり、小顔効果も期待できます。
また口の閉じにくさも改善されることで、横顔の印象も変わります。八重歯にコンプレックスを感じていた人は、顔の印象が変わることで気持ちも明るくなるでしょう。
インビザラインで八重歯を矯正したら痛い?
ワイヤー矯正と比較すると、インビザラインは痛みが少ない傾向にあります。
ただし、以下のようなときに違和感や痛みを感じることもあります。
- 初めてマウスピースを装着したとき
- 新しいマウスピースに交換したとき
- マウスピースやアタッチメントが口内に当たっているとき
マウスピースを新しくしたときは、痛みを感じることがありますが、たいてい時間とともに軽減されていきます。
もし装置が口内に当たって痛みがある場合は、クリニックに問い合わせて、適切な処置をとってもらいましょう。
まとめ
インビザラインは、八重歯が気になる歯並びにも対応可能です。
八重歯を放置してしまうと、見た目だけでなく、虫歯になりやすくなるなどの健康面にもリスクを生じてしまいます。
「自分の八重歯の抜歯が必要か」「インビザラインで対応できるのか相談だけしたい!」という方も、ぜひ新宿デンタルオフィスへお越しください。
歯並びを精査して、それぞれの歯並びに合わせた、最適な矯正方法をご提案いたします。