叢生でもインビザライン治療はできる?治療できる範囲や費用も解説
「叢生がけっこうひどいんだけど、インビザラインで治せるの?」
「叢生をインビザラインで治す場合の費用はどれくらい?」
上記のように悩んでいませんか?
ガタガタの歯並びを着脱可能なインビザラインで治療したい方は多いでしょう。
本記事では、叢生をインビザラインで直せるのかと治療にかかる費用と期間を紹介します。
また叢生を放置すると起こりうるリスクも合わせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
叢生とは
叢生は、見た目がガタガタの歯並びのことを指します。
歯と歯が重なっていたり、歯の大きさに比べて顎が小さくスペースに並びきれなかったりすることが原因で起こります。
わかりやすく例えると、2人がけのベンチに3人で座ろうとして、誰かが前に飛び出してしまうことと同じです。
現代人は硬いものをあまり食べなくなることで、顎が小さくなる傾向があります。そのような食生活の変化によって、叢生の方は多くなっているといわれています。
叢生の原因
叢生の原因は、以下の5つです。
- 歯が大きい
- 顎が小さい
- 遺伝
- 乳歯の早期喪失
- 幼児期の口周りの癖
歯が大きい
歯が大きいと、叢生になることがあります。
顎のサイズが標準でも、歯が大きいことで顎のスペースに並びきらなくなることで、ガタガタの歯並びになってしまいます。
顎が小さい
叢生は、顎が小さいことが原因で起こるケースが多いです。
現代人の柔らかいものなどの食生活の変化によって、顎が成長しきらず小さくなってしまいます。
そのような顎のスペースの狭いことが原因ではみ出た歯は、他の歯と重なったりねじれて生えたりするのです 。
遺伝
遺伝が原因で叢生になりやすい人もいます。
顎・歯の大きさ・骨格は、遺伝の影響を受けやすいです。
父母や祖父母など親族に顎が小さい人や歯が大きい人がいると、叢生になりやすい傾向にあります。
乳歯の早期喪失
乳歯の早期喪失も、叢生の原因です。
子供の頃の重度の虫歯やケガが原因で、乳歯が早く抜けることがあります。
乳歯は永久歯が正しい位置に生えるための、ガイドとしての役割があります。
しかし、早く抜けてしまうと永久歯が正しい場所からズレて生えることがあるので、注意が必要です。
幼少期にケガで乳歯が抜けるのを予防することは難しいですが、 虫歯は食生活の管理やていねいな歯磨きで予防できます。
虫歯が原因で乳歯が早く抜けないように、注意することが大切です。
幼少期の口周りの癖
幼少期の口周りの癖も、歯並びに影響を与えることがあります。
叢生などの歯並びの乱れに影響を与える癖は、以下のとおりです。
- 口呼吸
- 指しゃぶり
- 舌癖
口呼吸の癖がつくと舌の位置が変わり、上顎が発達しづらくなるといわれています。
指しゃぶりを行うと頬の筋肉の力が強くなり、顎の成長に影響を及ぼすこともあります。
また、舌で歯を前に押し出す(舌癖)ことで歯並びが外側に広がり、歯列がガタガタになってしまうケースもあるのです。
叢生を放置すると起こりうるリスク
叢生を放置すると起こりうるリスクは以下の6つです。
- 審美性が低下する
- 虫歯になりやすくなる
- 歯周病になりやすくなる
- 胃腸に負担がかかる
- 顎関節症になりやすくなる
- 口内炎ができやすくなる
それぞれのリスクを詳しく見ていきましょう。
審美性が低下する
叢生を放置すると、審美性が低下します。
歯並びがガタガタしているため、笑った時の見た目の印象が悪くなってしまうのです。
周りからの見た目が気になるだけではなく、叢生で悩んでる本人が気になって コンプレックスにさいなまれることがあります。
虫歯になりやすくなる
叢生を放置すると、虫歯になるリスクが高くなります。
歯と歯が重なっている部分に、汚れがたまりやすくなるからです。
しっかりていねいに歯磨きをしても、歯並びが乱れていると汚れが残ることが多いです。
歯ブラシが届かないと、虫歯菌の集まりであるプラークが残るため、虫歯のリスクが高まってしまいます。
歯周病になりやすくなる
叢生を放置すると、虫歯だけでなく歯周病のリスクも高まるため注意が必要です 。
歯と歯のあいだに残ったプラークは 、歯磨きで落としづらくなるため、時間が経過すると歯石になります。
歯石自体は歯周病の原因にはなりませんが、歯石の表面はとてもザラザラしています。そこに生きた歯周病菌が存在するプラークがたまりやすくなり、歯周病のリスクが高くなるのです。
胃腸に負担がかかる
叢生を放置すると、胃腸に負担がかかる恐れもあります。
ガタガタの歯並びは噛み合わせが悪くなることがあるため、しっかり噛めなくなるケースがあるのです。
しっかり咀嚼を行わずに飲み込んでしまうことで、胃腸にも負担がかかることがあります。
顎関節症になりやすくなる
叢生が原因で、顎関節症になるリスクも高くなります。
放置することで、食べ物を噛むときに顎の関節に負担がかかり続ける恐れがあるからです。
また顎の関節に負担がかかると首や肩の血行が悪くなり、肩こりや頭痛になる恐れもあります。
肩こりや頭痛が起きやすい人は、歯並びの悪さが原因で起こる可能性もあるのです。
口内炎ができやすくなる
叢生のようなガタガタの歯並びの場合は、口内炎ができやすくなります。
外側に飛び出た歯が頬粘膜に当たりやすくなったり、噛みやすくなったりするなどが原因で、口内炎になることがあります。
叢生はインビザラインで治療できる
叢生はインビザラインで治療できます。以前は歯並びのズレが重度なケースでは、対応が難しいこともありました。
ただしインビザラインは進化しており、近年では「重度の歯並びのズレでも問題なく対応できる」とされています。
どうしても自身の歯並びがインビザラインで対応できるかが気になる場合は、事前に歯科医師に相談しておくとよいでしょう。
叢生におけるインビザラインの治療方法
叢生におけるインビザラインでの治療方法を、いくつかご紹介します。
- 側方拡大
- 遠心移動
- 前方移動
【側方拡大】
側方拡大は、顎の幅を横に広げて数ミリのスペースを作っていく方法です。
【遠心移動】
インビザラインは、遠心移動が得意といわれています。
奥歯を後方に動かしていく方法で、スペースを作っていきます。
【前方移動】
歯を前方に移動させて、スペースを作っていきます。
内側に入ってしまっている前歯を、前方に移動させていく方法です。
叢生をインビザラインで治療する際に抜歯やIPRが必要になることがある
歯の重なりが少ない軽度の叢生の場合、抜歯やIPR(歯と歯のあいだを削る方法)を行わずに矯正治療で改善することが可能です 。
しかし叢生の状態によっては、十分なスペースを確保するうえで抜歯を行うことがあります。抜歯で十分なスペースを作り、その後の矯正で歯を理想的な位置に移動させるのです。
また、歯の重なりによっては、抜歯を行わずにIPRのみで対応することがあります。
つまり、叢生の状態に応じて 治療方法を選択する必要があるのです。
患者さんの叢生の程度と治療目的を考慮して、治療計画を立てることが大切です。
叢生をインビザラインで治療するときの費用と期間
インビザラインで叢生を治療するときにかかる費用と期間は、以下のとおりです。
全体矯正の費用 | 80~100万円ほど |
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全体矯正の期間 | 1年半~3年ほど |
インビザラインは一般的に保険適用外の治療になるため、クリニックによって費用が変化します。
また抜歯が必要だったり、後戻りが原因で再矯正が必要になったりすると追加料金がかかることが一般的です。
一方で部分矯正になると、費用や期間は全体的な矯正よりも少なくなります。
費用や期間については それぞれの歯並びの状態や治療法によっても変わるため、事前に歯科医師に確認しておきましょう。
まとめ
叢生を放置すると見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病になりやすかったり、顎関節症のリスクが高まったりすることがあります。
また叢生は基本的にインビザラインで治療できますが、歯並びの症状によって抜歯が必要になるなど、治療方法が変わります。
「自分の叢生はインビザラインで対応できるか」とお悩みの方は、ぜひ新宿デンタルオフィスへお越しください 。
歯並びや顎を精査して、患者さんそれぞれのお悩みや症状に合わせた治療法をご提案いたします。