ストレスと自律神経の関係
現代社会では多くの人がストレスに悩まされています。
精神的なプレッシャーだけではなく、身体的なダメージとして現れることも少なくありません。
なかには日常生活に支障をきたす症状もあります。
また、ストレス要因の症状だけではなく顎関節症を起点とした身体の不調もありますので、少しでも不安を感じるようなら軽視することなく日頃のコンディションを見直してみましょう。
めまいの頻発はストレスのサイン?
「まっすぐ歩いているはずなのにフワフワする…」「立ち上がるとクラクラしためまいを感じる…」など、ふとした瞬間にめまいを感じる方が多いようです。
このようなめまいの主な原因はストレスだと言われています。
まず、フワフワとしためまいはストレスによる自律神経の乱れが原因です。
過度なストレスによって自律神経の働きが失われ、いわゆる自律神経失調症になってしまいます。
めまいだけではなく耳鳴りを併発するケースもあるため、初期症状を感じたら早めに医師の診断を受ける方が良いでしょう。
また、クラクラするめまいを感じる場合は三半規管に異常が生じている可能性があります。
三半規管は平衡感覚を保つための器官で、血行不良や水が溜まることでめまいを引き起こしてしまいます。
この血行不良や水が溜まる原因がストレスと言われており、症状が進行するとメニエール病の発症にも繋がってしまうのです。
いずれのめまいのケースにおいても起点となるのはストレスですので、日常生活で自分に負担を掛けないようなライフスタイルが大切です。
仕事や私生活でストレスを抱え込まないよう心がけて、めまいの原因を取り除けるようにしましょう。
ストレスが耳鳴りの原因に!
ストレスの弊害として耳鳴りが挙げられます。
静かな部屋にいるはずなのに耳の奥で音が響いたり、周囲の些細な音でも大音量に聞こえたりする症状です。
存在しないはずの騒音が聞こえるだけではなく、耳鳴りと同じ波長の音が聴きとりにくくなる症状も見られます。
このような耳鳴りの原因は医学的に完全な解明には至っておらず、ストレスによるものと考えられています。
ストレスによって自律神経の働きが鈍くなり、聴覚にまつわる器官に血流障害を起こしてしまうためです。
つまり、耳鳴りも自律神経失調症の弊害のひとつと考えれば良いでしょう。
また、耳鳴りの原因には細菌性のものも考えられますが、あまり一般的な症状ではありません。
もし細菌性の耳鳴りであれば、医師の診断を受けて適切な治療を受けてください。
ストレスが自律神経に与えるリスクは大きく、過度な負担が掛かると耳鳴りの原因にもなってしまいます。
完全にストレスを解消するのは難しいかもしれませんが、なるべくリラックスできる生活環境を整えてみましょう。
知っていそうで知らない自律神経の実態!
自律神経は全身の器官が健全に働くために作用しています。
簡単に言ってしまえば、人間が無意識でも生命を維持できるのは自律神経のおかげです。
例えば、胃が食べ物を消化したり暑くなると汗を掻いたりするのは、自律神経の働きによるものです。
重要な役目を担っているため自律神経は複雑な作りになっていますが、大まかに分けると交感神経と副交感神経の二種類に分かれています。
このうち交感神経は起きている時や緊張している時に働き、副交感神経は寝ている時やリラックスしている時に働きます。
それぞれが異なった役割を持っているためバランス良く作用していれば、健康な身体が維持される仕組みです。
しかし、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと、身体の様々な器官に不調が生じてしまうのです。
これが自律神経失調症で、主な原因はストレスだと言われています。
ストレスによって緊張状態とリラックス状態のバランスを失い、自律神経の作用にも影響を及ぼしてしまうからです。
健康な身体を保つためにもストレスによる自律神経への負担を減らすようにしましょう。
骨格の歪みが自律神経を圧迫することも!
自律神経は脊髄を中心にして脳や身体の隅々まで繋がっています。
そのため脊髄に負担が掛かってしまうと、自律神経にもダメージを生じてしまうのです。
特に気を付けたいのが、顎関節症による骨格への負担です。
顎関節は脊髄とも繋がっており、異常が生じると自律神経にも影響が現れてしまいます。
そのため、顎関節症が知らず知らずのうちに自律神経失調症を引き起こしている可能性もあります。
また、顎関節症の悪影響がストレス性の自律神経失調症と症状が似ていることも注意すべき点です。
なかでも耳鳴りなど顎関節に近い部分の不調は、自律神経ではなく顎関節症が原因になっていないかチェックした方が良いでしょう。
顎関節症は顎周りだけではなく他の部位にも不調をきたすおそれがあるので、なるべく早めの治療をオススメします。