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住友麻優子

【監修】 住友麻優子
/新宿デンタルオフィス院長

新宿デンタルオフィスは2006年開業の顎関節症・噛み合わせ矯正専門歯科クリニックです。長年の研究と経験に基づく理論をもとに最適な治療法をご提案いたします。

新宿デンタルオフィスは2006年開業の顎関節症・噛み合わせ矯正専門歯科クリニックです。長年の研究と経験に基づく理論をもとに最適な治療法をご提案いたします。

顎関節症と喉の痛み(つまり、圧迫感、飲み込み)を解説


顎関節症によって「喉の痛み」「つまり」「飲み込みが悪くなる」など、喉の症状が現れることをご存知でしょうか?その原因を突き詰めると、下顎のズレや顎関節の異常が影響していることがあります。

この記事では、顎関節症による喉の異常とその原因、治療法などについて詳しく解説します。

顎関節症による喉の痛み

顎関節症により喉に痛みが生じるのは、下顎のズレや咬み合せの悪さに起因します。「顎関節周辺の筋肉」「下顎から喉に通じる筋肉」などに無理な力が加わることや炎症が起きることが原因です。詳しく見ていきましょう。

喉の痛みが起こる原因とは

アゴの周りには、下顎を動かす咀嚼筋の他、下顎と舌骨(ノド仏のすぐ上にある骨)を結ぶ「オトガイ舌骨筋」、「顎舌骨筋」「顎二腹筋」「茎突舌骨筋」という舌骨上筋群があります。下顎と首をつないでいます。

さらに、舌骨から下は「胸骨舌骨筋」「胸骨甲状筋」「甲状舌骨筋」「肩甲舌骨筋」の舌骨下筋群で繋がっています。舌骨と胸骨、鎖骨、肩甲骨等と繋がる筋肉です。このように、下顎から、喉にかけての広い範囲に渡って筋肉は繋がっていますので、下顎が歪むことで、それに繋がる筋肉に影響が及ぶことは当然です。

さらに、「舌骨」という骨は、人体の骨の中で唯一、骨や軟骨と関節していない、筋肉にぶら下がるように着いている骨です。そのため、舌骨に繋がる筋肉が、下顎の歪みの影響で引っ張られたりすると舌骨も引っ張られて歪んでしまいます。

この舌骨の位置がずれることで、「舌骨上筋群」と「舌骨下筋群」の働きのタイミングがうまくいかず、無理に働かせることになります。そして、徐々に違和感が生じ、痛みが発生することが考えられます。

顎関節症による喉の痛みの症状と痛みの特徴

顎関節症による喉の痛みの症状は様々です。一般的に激しい症状が短期間生じるというよりも、鈍い痛みが数日から数週間、長ければ数ヶ月に渡り続くような慢性的な痛みの症状が多く見られます。

また、一旦、症状が改善されたかと思いきや急に違和感や痛みが生じるケースがあります。

顎関節症による「喉のつまり」や「喉の圧迫感」

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顎関節症や顎のズレにより、痛みだけでなく「喉のつまり」や「喉の圧迫感」などの症状が現れることもあります。

喉のつまり、圧迫感の原因と症状とは

喉に現われる症状は、前述したように、下顎のズレや噛み合わせが悪いことに起因し、顎から首にかけての「舌骨上筋群」「舌骨下筋群」「舌骨」などに無理な力が加わるというメカニズムには変わりありません。

それだけでなく、頭を支える頚椎のズレや歪みも関係しており、これも下顎のズレによる顎関節症が影響しています。

人間の頭はちょうどボーリング球くらいの大きさで6~8kgもの重さがあります。それを1本の脊柱(背骨)で支えています。これは、細長い棒の上にボーリングの球を乗せて、倒れないようにバランスをとっているようなもので、非常に不安定です。

その微妙なバランスをとっているのが、頚椎(首の骨)とその周りの筋肉です。前述したように、首周りの筋肉と下顎の筋肉は結びついているので、互いに影響し合い、バランスをとりながら、頭を支える繊細な動きをしています。

それが下顎のズレや噛み合わせが悪くなることで、下顎周辺の筋肉群に余計な力がかかり、頭を支える筋肉のバランスを崩す原因となるのです。

そのため、咽頭部(鼻から食道部)や喉頭部(のどの中心部)の筋肉が圧迫されたり、硬直したり、血流が悪くなったりするため、“喉のつまり”や“圧迫感”という症状が起こります。

喉のつまりや圧迫感とはどのような症状か

喉のつまりや圧迫感の症状も、人により感じ方は様々ですが、次のような症状を訴える人が多く見られます。

・きついタートルネックを着た時のように、首を強く締めつけられる感じがする
・喉に飴玉がつっかえているようなつまり感がある
・呼吸をするのが苦しい、息苦しい
・のどの奥が腫れぼったくなったように感じる
・声が出し辛い

いずれもかなり不快な症状です。呼吸がしにくくなることを意識し過ぎて、パニック症状を起こす人もいます。こうした症状を改善するには、根本的な原因となっている下顎のズレや顎関節症を治療することが必要になります。

飲み込みが悪くなる、嚥下障害が起こることもある

顎関節に関わる筋肉の中には、食べ物などの飲み込みに関わる筋肉があり、下顎のズレや顎関節症によって、飲み込みづらくなる「嚥下障害」という疾患が起こることもあります。

この症状も「舌骨上筋群」「舌骨下筋群」「舌骨」が影響しています。舌骨の位置がずれることで、「舌骨上筋群」と「舌骨下筋群」の働きのタイミングがうまくいかず、飲み込み辛い、嚥下困などの原因になるのです。

嚥下障害の症状は、具体的には次のようなものがあげられます。

・食べ物を飲み込む時、喉に引っ掛かるように感じる
・水や味噌汁など水分を飲むとむせる
・飲み込んだつもりでも、口に食べ物が残っている
・食事の後、声がかすれる

こうした症状は不快なだけでなく、誤燕性肺炎などを引き起こす恐れがあることや、栄養や水分が十分に摂れず、体力の低下や栄養不足が生じ、全身の病気や障害を招くことにもなりかねません。

根本的な原因となる下顎のズレや顎関節症を治療することにより、症状が改善する可能性は大いにあると考えられます。

喉の不調、顎の不調が続くなら専門医へ相談を

ただ、飲み込み辛いという症状や嚥下障害を起こす原因には、腫瘍や炎症といった問題や、脳卒中などの大きな病気が隠れている可能性もあります。また、ストレスやうつ病などの心因性の疾患でも喉の不快感が生じることはあります。

いずれにしても、安易に自己判断するのではなく、正しい対処の方法を相談されることをお薦めします。痛みの種類や程度に関わらず、喉に何らかの異変を感じる痛みが続くのであれば、専門医できちんと検査してもらいましょう。

器官や脳に異常が見られないのに不快な症状が続く場合は、原因が顎関節症にあることも考えられます。

新宿デンタルオフィスは、顎関節症・噛み合わせの専門クリニックです。顎の不調と喉の症状をお持ちの方は、【初診カウンセリング】の受診をおすすめします。症状が悪くなる前に是非ご相談下さい。


2022-04-22T13:36:37+00:00