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入れ歯(義歯)の噛み合わせが悪くなると顎関節症になる?

歯の治療のために入れ歯を作ったところ、噛み合わせが悪くなって顎関節症になったという人は少なくありません。

合わない入れ歯をそのままにしておくことで、「噛み合わせが悪化」→「顎がズレる」という悪循環に陥って顎関節症が引き起こされます。この記事では入れ歯と顎関節症の関係についてご説明します。

中高年に多い入れ歯と顎関節症

顎関節症は、10代から高齢の方まで幅広い年齢層の人が発症する病気ですが、入れ歯が原因で顎関節症を発症するケースは中高年の人に多く見られます。

歯の治療で入れた「詰め物」「被せ物」が合わずに顎関節症になるケースもありますが、やはり「入れ歯(義歯)」も合わないものを我慢して使い続けることで噛み合わせが悪くなり、顎関節症を発症することがあるのです。

作った入れ歯が合わないケースとは

すぐに外れてしまう、食事が噛みにくい、顎が痛くなったと、入れ歯に関するトラブルはたくさんあります。その中でも、自分の口にピッタリの入れ歯というと、内面がピッタリで外れにくいという点に注目されがちですが、その他にも大切なポイントがあります。

そのなかでも、顎関節症を発症させない入れ歯を作るための注意点は何でしょうか?

顎関節症にならない入れ歯を作るために

部分入れ歯でも、総義歯でも、大切なことは、顎関節の機能が正常に働く顎位で噛めるという事です。つまり、顎周りの筋肉がバランスよく使える入れ歯であるということがポイントです。その為には、入れ歯の噛み合わせの高さが重要です。

入れ歯の噛み合わせの高さが低すぎると、顎の筋肉が縮んで、筋肉が過緊張を起こします。その為に、顎関節周辺に痛みが生じるようになります。また筋肉のバランスが悪くなることで、片方の顎関節に負担がかかるようになり、顎関節症が発症することになります。

又、夜間、入れ歯を外して眠るのはお勧めできません。入れ歯を洗浄したり、歯肉を休めるために、寝ている間入れ歯を外す方がいます。そうすることも、一理ありますが、歯は頭蓋骨を支える一部であるということからは、噛み合わせの合っている入れ歯は、入れて寝た方が良いのです。

顎は、物を咬むという役割の他に、気道を確保する役割もあるので、睡眠中も大切なのです。

入れ歯は使用中に合わなくなってくることがある

入れ歯が最初は合っていたけれども長期間使用することにより合わなくなることがあります。これには大きく2つの要因があります。

1つは顎の骨の変化です。顎の骨は絶えず新陳代謝をおこなっていますが、年齢を重ねると新しい骨が育たずに小さくなります。また、自分の歯ではなく入れ歯を使用していると顎の骨自体が徐々に痩せていく傾向があります。そのため、土台の骨と入れ歯のバランスが悪くなり合わなくなってくるのです。

2つ目は入れ歯の擦り減りです。入れ歯は長期間使用することで磨り減っていきます。“保険適用”のレジン(プラスチック)の入れ歯は長く使用すると「擦り減りが起きる」「汚れが付着する」という問題があります。そのため、レジンの入れ歯は定期的に作り直さないと噛み合わせが悪くなります。

入れ歯が合わないことで起きる顎関節症

作った入れ歯が合わないと咀嚼をするたびにストレスを感じるようになります。食べにくいもの・硬いものを避けるようになるため柔らかいものを中心とした食事になります。

そうなると、自然と咀嚼回数が減ります。すると顎の筋肉をあまり使わなくなるため噛む力も筋力も低下していきます。また、噛み合わせが合わない片側の歯を使わないようになるため偏咀嚼になります。一方の顎の筋肉は使わないことにより衰えていきますが、片方ばかり使うことで負担がかかり過ぎ緊張を起こすことになります。

噛み合わせの悪化と下顎にズレが生じるようになって顎関節症の発症につながります。このように「顎の筋力の低下」「「偏咀嚼」「ストレス」という3つの症状が続くことで、顎関節症を発症する可能性が高まるのです。

入れ歯と顎関節症のトラブル

作った入れ歯が合わないので歯科医院に相談したところ、「そのうち慣れますよと言われた」「我慢して使い続けたら顎が痛くなった」というケースはよくあります。確かに新しい入れ歯は、最初慣れない事があり、使用するうちに馴染んでくることもあります。しかし、合わない入れ歯を装着し続けることで噛み合わせが悪くなって顎関節症になる可能性があります。

入れ歯が原因で顎関節周辺の不調を感じたら、噛み合わせの専門医に相談するのが適切な対応方法です。

入れ歯の噛み合わせが悪くなることで起こる不定愁訴

これまで説明してきたように、合わない入れ歯を長期間使用し続けると、噛み合わせが悪化するリスクが高まります。怖いのが、噛み合わせが悪くなることにより、さまざまな不定愁訴が引き起こされることです。

・顎の痛み
・首こり・張り
・頭痛
・耳の痛み(耳鳴り)
・めまい
・目の奥の痛み
・強いストレス
・抑うつ

このような身体の不調はストレスを増幅させます。心身のつらい症状が積み木のように重なることで顎関節症という病気を発症させます。

合わない入れ歯による噛み合わせ治療は専門医へ

外れやすいということだけでなく、入れ歯が合わないという事には、様々な意味が含まれています。入れ歯が合わずに「噛み合わせが悪くなる」「顎関節症になる」というケースは少なくありません。もし、入れ歯が合わずに噛み合わせが悪くなったと感じたら、できるだけ早めに専門医に相談することが大切です。

新宿デンタルオフィスは、初診カウンセリングをおこなっています。まずは、お気軽にご相談下さい。

まずは専門医による初診カウンセリングをご予約下さい。電話03-6304-0917

2019-04-25T14:12:23+00:00