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よい噛み合わせ・悪い噛み合わせ 2020-01-31T11:34:31+00:00

よい噛み合わせ・悪い噛み合わせ

歯の噛み合わせは直接的、間接的に身体に様々な影響を及ぼします。直接的なものとして、虫歯、歯周病になりやすい等、顎口腔系の不調があげられますが、噛み合わせが影響するのは、それだけではありません。

「頭痛」「腰痛」「肩こり」など顎関節症の全身症状が、噛み合わせの悪さによって引き起こされることがあります。そこで把握しておきたいのが、自分の噛み合わせの状態についてです。ご自身が「良い噛み合わせ」あるいは「悪い噛み合わせ」のどちらに属するのかをチェックすると、身体への影響について検証することができます。

気をつけたいのが、一見すると、歯並びがよく、噛み合わせに問題がないように見えても、歯の土台となる顎の骨が歪んだ状態で噛み合っている場合です。

身体が左右均等で、全く歪みがないという人はいないかもしれませんが、身体の歪みと顎の歪みは連動しています。ですから、骨格的に、顎が偏位した状態で歯が噛み合う状態になっていて、顎関節に負担がかかり、顎関節症になることもあります。

また、元々、噛み合わせが良い人でも、一生涯変わらずに良い噛み合わせが持続できるとは限りません。癖や生活習慣によって、知らず知らずのうちに噛み合わせが悪くなっている事もありえます。身体の様々な不調は歯の噛み合わせのバランスの悪さが原因になっているかもしれません。ここでは、主に歯並びでの、良い噛み合わせと悪い噛み合わせについて解説します。

良い噛み合わせ

良い噛み合わせとは、左右の顎関節のずれがなく、正しい顎の位置で奥歯も前歯もバランスよく噛み合っている状態のことです。

噛み合わせのバランスが悪い状態だと、どこか1か所が強く当たり、噛んだ時に歯や顎に違和感が生じるようなことがあります。特に、奥歯の噛み合わせは、下顎の位置を安定させるために重要であり、顎関節が正しい位置で、左右の奥歯が均等に当たることが理想的と言われています。

また、前歯部分は上顎の前歯が下顎の前歯を被い、噛んだ時に下顎の前歯の切端が上顎の前歯の裏側に軽く当たる状態が良いとされています。

悪い噛み合わせ

悪い噛み合わせとは、歯並びが悪いだけでなく、噛み合わせのバランスが悪くなって歯や口腔、顎関節に負担を掛けている状態のことです。

歯並びが良いように見えても、実は顎関節の位置が悪く、痛みや違和感、口が開きにくいなどの症状がある場合には、噛み合わせが悪い状態になっていることがあります。

例えば、歯並びが凸凹している場合には、歯の位置が悪くなるため、顎がずれて噛み合わせも崩れます。特に、下顎は上顎に覆われているので、上顎の歯が悪い位置にあると、テコの原理で、その歯を支点に下顎は簡単にずらされてしまいます。

また、歯の高さが低く、噛み合わせが低い状態も噛み合わせのバランスが悪くなる原因の1つです。特に奥歯の高さの不足は、下顎を正しい位置に維持することができず、下顎が奥に押し込められてしまいます。下顎が奥に押し込められると、顎関節・筋肉・靭帯に負担がかかるため顎関節症になりやすい状態になります。

噛み合わせた時に、歯の当たる部分の面積が狭い部分があると、部分的に歯に負担がかかり、歯を痛める原因にもなります。悪い噛み合わせを放置しておくと、下顎のずれから顎関節症を引き起こすことにもなりますので注意が必要です。

悪い歯並びと噛み合わせ

歯並びが悪いと噛み合わせも悪くなる可能性が高くなります。歯並びは遺伝的なケースもありますが、多くは成長のから現在に至るまでの生活習慣により悪くなります。以下のような歯並びの方はすでに噛み合わせが悪化しているかもしれません。悪い歯並びの代表的な状態についてご説明します。

開咬(オープンバイト)

開咬には2種類あります。臼歯で噛んだ時に前歯の上下に隙間ができる「前歯部開咬」と、前歯で噛んだ時に臼歯の上下に隙間ができる「臼歯部開咬」の2種類です。重度の開咬になると噛んだときにほんの一部しか上下の歯が接していない噛み合わせになります。

開咬になると「口が閉じず開きっぱなしになる」「食べ物が噛みづらくきちんとすり潰せない」という状態になってしまいます。遺伝的な部分もありますが、小さい頃の「指しゃぶり」「舌の癖」「口呼吸」など日頃の生活習慣で開咬になってしまう場合もあります。

開咬を改善するためには通常、外科的矯正(骨切り)がおこなわれるケースが多くあります。新宿デンタルオフィスでは、顎位を誘導して、手術なしで治療をおこなう独自の手法があります。

過蓋咬合(低位咬合)

上の歯が下の歯に深く覆いかぶさりすぎていて、噛み合わせが深い状態です。理想的には、3分の1~は4分の1位上の歯が下の前歯を覆っている状態ですが、過蓋咬合の場合は、下の前歯が上の歯に覆われて、全然見えない状態になっています。

過蓋咬合になる理由は様々ありますが、顎の骨に異常がある場合に起こります。上顎の骨が長過ぎる、下顎の骨が短過ぎるなどにより生じます。

さらに、むし歯や歯周病の進行による「歯の欠損」や「抜歯」などにより、奥歯の噛み合わせに変化があり下顎が後退したときにも生じることもあります。気道が狭くなり息苦しさを感じたり、下顎が下がっているので、顎周りの筋肉が緊張しやすいなどの問題があります。

屋根状咬合(低位咬合・出歯)

屋根上咬合(やねじょうこうごう)とは、前歯の上下の噛み合わせで上の歯が前に突き出していて、下の歯を屋根のようにカバーするような噛み合わせのことです。いわゆる「出っ歯」と言われる状態のことです。

骨格上前歯が突出するのは骨格の遺伝が考えられますが、それ以外の原因としては、「舌で前歯を前に押し出す」「小さい頃のおしゃぶり」「爪を噛む」などの癖があげられます。低位咬合という奥歯の高さが不足していることによっても屋根上咬合になります。

反対咬合(受け口)

反対咬合(はんたいこうごう)とは、上顎の歯と下顎の歯が逆に噛んでしまっている噛み合わせです。いわゆる「受け口」と言われる顎が前に突き出た状態のことです。上顎の骨の未発達もしくは、下顎骨の過大成長と奥歯の高さの不足によって反対咬合になることがあります。

反対咬合の治療は外科的矯正が必要になるケースもありますが、新宿デンタルオフィスでは、ケースによっては、切らずに治療する方法もあります。

咬叉咬合

交叉咬合(こうさこうごう)とは、歯のどこか一部が「高くなり過ぎている」「低過ぎている」「奥歯が横にずれている」など、歯列が不規則なアーチになっている状態です。いわゆる「歯がデコボコ」に生えているように見えます。

交叉咬合の原因は骨格の遺伝もありますが、多くが幼児期の「横向き寝」「頬杖」などによるものです。歯列弓に横から力を加えたことによって顎骨の成長に悪影響を与え、きれいに歯が生え揃わなくなるためです。

歯並びや見た目の悪さだけでなく、顎の動きがスムーズに行かない噛み合わせです。

歯並びが悪くなるとどうなるか?

噛み合わせが悪くなると、まずは歯や歯茎などに悪影響を与えます。食事の際に食べかすが歯に詰まりやすくなり、歯磨きの際には歯間に歯ブラシが届きにくくなります。口内に虫歯菌が増殖しやすい環境になるため、虫歯・歯周病の進行につながります。

また、咀嚼の際、バランスよく咬めないので、顎、首、肩に負担をかけることから、肩こり・首こり、疲れやすいなどの症状がおき、顎関節に過度の負担がかかると顎関節症を引き起こします。
食べ物が食べづらく、きちんとすり潰して飲み込めないことから消化不良を起こすこともあります。

日常生活で起こる噛み合わせの悪化

噛み合わせは骨格の遺伝、成長の過程での未発達が原因になることが多いのですが、日常生活の中の癖が原因で悪化することがあります。代表的なものに、以下のようなケースが挙げられます。

歯ぎしり

歯ぎしりはストレスによる緊張状態で睡眠時に発生しやすいと言われています。上下の歯を横に強くこすり合わせている状態で、「ギリギリ」「ガリガリ」など不快な音が出しながら歯や顎に相当な負担をかけます。

歯ぎしりを放置することで、「上下の歯が摩耗する」「歯がぐらつく」「歯が折れる」などの症状が起きる恐れがあります。このような症状から噛み合わせが悪くなって、顎関節症が発症するケースも多いため注意が必要です。

食いしばり

食いしばりはクレンチング症候群とも言われるもので、何らかの原因で無意識に歯を食いしばってしまう状態を指します。通常、上下の歯は食べ物を咀嚼する時しか接触しませんが、ストレスや集中している状態のときに長時間食いしばりを続けてしまいます。

歯ぎしりや食いしばりが癖になり、毎日長時間続けると、歯、顎、筋肉にはダメージが蓄積します。歯ぎしりや食いしばりの自覚症状はないことがありますが、「頬の内側を噛んだ跡がある」「舌の縁がギザギザになっている」という形跡があれば、食いしばりをしている可能性があります。

虫歯

虫歯を放置すると次第に痛みが発生するため、咀嚼する時に虫歯がない方の歯ばかりを使うようになります。咀嚼時に使う歯ばかりが摩耗するために噛み合わせが悪くなってしまいます

また、虫歯の治療時に被せ物、詰め物、あるいは抜歯をすることがありますが、その治療によって噛み合わせが悪くなることがあります。 すでに顎関節に負荷がかかっている場合、歯科治療で噛み合わせが微妙に変わることがきっかけで、顎関節症を発症することもあります。1番奥の生えていない親知らずや、生えていても噛み合っていない親知らずでも、抜いた後、噛み合わせが変わることもあります。

歯周病

日本の国民病、歯の3大疾患と言われる歯周病ですが、噛み合わせを悪くする原因の一つです。歯周病は口腔内の歯周病菌が繁殖して歯茎の炎症を引き起こします。「口臭」「虫歯」の原因であり、重度の歯周病になると歯を支える歯槽骨という骨が溶けて、歯が抜けてしまいます。

歯を支える歯槽骨が溶け始めると「歯がグラグラする」「歯並びが変わる」などの症状から、噛み合わせが悪くなります。

習慣や癖

日常生活の習慣や癖などから噛み合わせが悪化することがあります。ここで例に挙げる習慣や癖は、顎関節症の発症原因としてもよく例に出るものです。

それほど、噛み合わせと顎関節症は関係性が強いと言えます。

・頬杖
・片側噛み
・うつ伏せ寝
・横向き寝
・長時間足を組んで座る
・猫背(悪い姿勢)
・指を噛む、指しゃぶり
・口呼吸

また、趣味やスポーツ、外傷、老化などから噛み合わせが悪くなることもあります。

・交通事故(衝突事故)
・吹奏楽演奏
・スキューバダイビング
・格闘系のスポーツ
・外傷(転倒、殴打)
・偏食
・加齢による筋肉の衰え
・加齢による骨格の変化

噛み合わせが悪くなるとどうなるか

噛み合わせが悪くなることで生じる問題は、「ものが噛みづらい」「歯に食べ物がつまる」「固いものが食べられない」「口がポカンと開いた状態になる」など、口腔内に様々な影響が出ます。

口腔内の環境が悪くなることにより、「虫歯」「歯周病」「ドライマウス」「口臭」などの症状が見られます。噛み合わせが悪いことにより重心がずれる、左右が非対称な身体は腰痛や肩こりを引き起こし全身に悪影響を及ぼします。

また、食事の際に食べ物を細かく噛み砕けないために、消化器官に負担がかかることから下痢・便秘などの症状を引き起こすこともあります。

【噛み合わせが悪くなることで起きる症状】
・虫歯になりやすい
・歯周病になりやすい
・口の中をよく噛む、舌を噛んでしまう
・口臭、歯槽膿漏
・発音が不明瞭になる
・顎関節症
・口を閉じていられない
・睡眠時無呼吸症候群
・くいしばり、歯ぎしり
・下痢・便秘など消化器官への悪影響
・腰痛
・頭痛、めまい
・うつ病

最も怖いのが顎関節症

噛み合わせが悪くなることで最も怖いのが「顎関節症」が引き起こされることです。噛み合わせが悪くなると、顎や周辺の筋肉・靭帯に大きな負担をかけることになります。

下顎がズレる・捻れるなどにより「関節円板」という上顎と下顎の間にあるクッションの役割を果たす軟骨組織が前に押し出されるために、「顎が痛い」「顎から音が鳴る」「口が開かない」などの症状が見られるようになります。

さらに症状が進行すると、顔面骨格の歪み、筋肉の緊張・引っ張り合いなどが起きて、「頭痛」「肩こり」「睡眠障害」「耳鳴り」「めまい」「腰痛」「手のしびれ」などの顎関節症の全身症状が発生することがあります。「ストレス」「抑うつ」「情緒不安定」など、精神面にも深刻な影響を及ぼします。

噛み合わせが悪くなって、顎の不調、精神面の不調などが見られるようなら、早めに専門医に受診することが必要です。

噛み合わせ悪化から顎関節症になったら専門医へ相談しませんか

新宿デンタルオフィスは噛み合わせ・顎関節症治療の専門クリニックです。

「特製ナイトガード」や、顎の偏位を正しい位置に戻す「顎位矯正治療」により、噛み合わせの悪化による苦しんでいる患者様一人ひとりに適した治療方法をご提案しています。

ナイトガード

歯ぎしりや食いしばりは、顎や筋肉に大きな負担をかけ続けるため、噛み合わせが悪くなって顎関節症の発症原因となります。ナイトガードは食いしばりや歯ぎしりによる歯の磨耗からくる口腔内の環境の変化を防ぐことができます。

当院では、オリジナルの咬合器を用いて詳細に診断をおこない患者様に合ったナイトガードを作成します。「歯ぎしり予防」「噛み合わせを守る」ために効果が期待できます。
【参考】:特製ナイトガードで顎の痛み・開口障害の改善

顎位矯正

顎関節症を引き起こしている原因である顎の位置のずれを分析し、正しい顎位に顎を誘導します。顎の正しい位置で、噛み合わせを整えるため、ワイヤー矯正等を行います。

顎の歪みやずれを補正することにより筋肉への負担が軽減されて顎関節症の症状の改善を促します。顎関節症による、頭痛、肩、全身疾患の改善をおこないます。

【参考】:顎位矯正術

初診カンセリング

当院では、「噛み合わせが悪い」「顎関節症の疑いがある」という方に初診カウンセリングをおこなっています。1回3~4時間をかけて丁寧に診察をおこないますので、ご自身の症状や改善点などが明らかになります。

噛み合わせでお悩みの方はどうぞお気軽にご相談下さい。

まずは専門医による初診カウンセリングをご予約下さい。電話03-6304-0917