顎関節症の症状「不眠症・睡眠障害」
不眠症や睡眠障害の症状も顎関節症とは、無関係ではありません。
顎関節症で、顎周辺から首、肩、背中へと筋肉の緊張が強くなると、交感神経が優勢になり、交感神経から副交感神経への切り替わりがスムーズに行われず、寝付きが悪くなることもあるからです。
また、深い眠りにつけない、朝起きた時に体が疲労しているという睡眠障害は、毎日の生活を健やかに過ごすことができなくなってしまいますが、この睡眠障害の原因のひとつとなるのが夜間の歯ぎしり、噛みしめです。顎に強い力がかかってしまい、脳にも緊張が伝わってしまいます。そのため、脳が完全に休まることなく充分な睡眠も得られないのです。本来、睡眠中には血流がよくなり、自然治癒力が高まりますが、その働きが損なわれてしまいます。
適度な歯ぎしりは、脳のストレス解消作用があると言われることもありますが、顎関節に痛みを生じさせるほどの強い歯ぎしりや噛みしめは、やはり噛み合わせに問題がある場合が多くあります。
さらに、急性期の顎関節症の痛みや違和感も睡眠障害を引き起こすでしょう。痛みが強いと、寝ている最中も顎の違和感や痛みが気になってしまいますから、どうしても落ち着いて眠れなくなってしまうのです。