インビザラインの作り直しはなぜ必要?かかる期間や費用などについて紹介
インビザラインのアライナーをきちんとし使用したにも関わらず、思ったように歯が動かないということはありませんか?また、破損や紛失したりしてお困りではないでしょうか?
その際にはインビザラインの作り直しが必要になりますが、タイミングや回数・期間など注意点があります。
そこで、この記事では、インビザラインの作り直しが必要なケース、作り直しのタイミングや作成の流れ、費用についてご説明します。
インビザラインの作り直しが必要な3つの理由
インビザラインでは治療開始時に、治療完了までの全期間のアライナー(マウスピース)を先につくりますが、治療中にアライナーの作り直しが必要になることがあります。
これは治療計画で想定した歯の動きと、実際の歯の動きとの誤差をなくすためだったり、紛失したアライナーを作り直すためだったりなどいくつか理由が挙げられます。
まずは、このインビザラインの作り直しが必要になる理由について詳しく見ていきましょう。
1. 治療計画と歯の動きにズレが生じた
インビザラインの治療計画を立てた際に想定していた歯の動きと、実際の歯の動きにズレが生じた際に、インビザラインの作り直しが必要になることがあります。
というのも、治療計画で立てたインビザラインのシミュレーションは、数㎜単位の歯の動きまで細かく計算されていますが、これはあくまでコンピューター上での予想です。実際に治療をはじめてみると想定したよりも歯が動かないといったケースもあります。
また、患者様によるインビザラインのアライナーの装着が適切に行われていなかったり、装着時間が不足していたりする場合も、歯が想定通りに動かず、治療計画時の歯の動きとズレが生じることもあります。
この場合、多少のズレであればアライナーを通常より長い期間装着することで、想定していた歯の動きまで軌道修正できるケースもありますが、大きなズレがある場合は治療計画を立て直して、再度作り直す必要があります。
2. アライナーが合わなくなった(浮いてしまった)
インビザラインのアライナーが合わなくなった(浮いてしまった)場合も、インビザラインの作り直しが必要です。なぜならインビザラインのアライナーは、歯にぴったりはめ込むことができてはじめて、正しく矯正力がかかるためです。
インビザラインのアライナーをしっかり歯にはめ込むためには、歯にアライナーをはめた後にシリコンゴムの「チューイ」という道具でかみ込んでフィットさせますが、もしチューイを使ってもアライナーが浮いてしまうようであれば、早急にアライナーを作り直す必要があります。
このインビザラインのアライナーが合わなくなる理由としては、先述した「治療計画と実際の歯の動きとのズレ」も原因のひとつにありますが、それ以外にも、
- アライナーを外して適当な場所に置いていたら、間違って踏んでしまった
- 熱湯、もしくは40度以上のお湯に長時間つけてしまった
なども原因の一例として挙げられます。
もしこれらのような理由によって、アライナーが浮いてしまっているような場合は、早めに作り直しをする必要があります。
3. アライナーを紛失・破損してしまった
インビザラインのアライナーを紛失・破損してしまった場合も、インビザラインの作り直しが必要です。もしインビザラインのアライナーを紛失・破損してしまったら、すぐに担当の矯正医に連絡を行いましょう。
過去にスキャンしたインビザラインのスキャンデータを使用して、紛失・破損したアライナーと同じものを再度作り直します。
ただし、ちょうど次のアライナーへの交換時期に紛失・破損してしまった場合は、作り直しをせず次のアライナーに移行できるケースもあります。
インビザラインの作り直しをするタイミング
インビザラインの作り直しをするタイミングは、ケースによって異なります。
たとえば、アライナーを紛失・破損してしまった、変形によってアライナーが浮いてしまった際はすぐに作り直しを行い、治療計画と大きなズレが出てきたりした場合も、その時点でインビザラインの作り直しを行います。
また、アライナーの紛失や、治療計画との大きなズレがないようなケースでも、最終的な仕上がりが充分でない場合、新しい治療計画を立てて、再度アライナーを追加するといったケースもあります。
インビザラインのアライナーを追加する回数やかかる期間は?
インビザラインのアライナーを追加する回数や、かかる期間も個人差があります。
ここでは、アライナーを追加する回数や期間の目安について紹介します。
アライナーを追加する回数
インビザラインのアライナーを追加できる回数は、選択するインビザラインのパッケージ(インビザラインGOやコンプリヘンシブなど)によって変動します。
選択するインビザラインのパッケージによって、同一料金内でのアライナーを追加できる回数が決められているからです。
また、決められた回数を超える追加のアライナーを希望する場合は、保証期間内であれば追加料金で治療することも可能となる場合もありますので、事前に歯科医院に確認してみましょう。
とはいえ、インビザラインのアライナーの追加は必須ではなく、必要性がなければ追加する必要はありません。ただ、同一料金内で、よりよい歯並びや噛み合わせに改善できるということは、メリットでもあります。
作り直しにかかる期間
インビザラインのアライナーを追加することになった場合、新しいアライナーができあがってくるまでの期間は、通っている歯科医院によっても異なりますが、1ヶ月程度はかかることが多いです。
とくに再度治療計画を立て直しが必要の場合、難しい症例ほど期間がかかりやすく、それに加えて「アライナーをつくる期間」もかかるため、どうしても1ヶ月程度はかかってしまうのです。
新しいアライナーが届くまではどうすればいい?
インビザラインの作り直しにかかる期間はおよそ1ヶ月のため、その間の期間はどうすればいいのかと気になっている方もいらっしゃるかと思います。
結論からいいますと、インビザラインの作り直しをしてアライナーが届くまでの期間は、歯の「後戻り」が起こらないように対策をしておく必要があります。
この対策というのは、基本的には問題が生じた時点で使用していたひとつ前のインビザラインのアライナーを、新しいアライナーが届くまで装着しておくことです。
こうすることで、新しいアライナーが届くまでのおよそ1ヶ月の間に歯が後戻りすることを防げます。そのため、インビザラインのアライナーは少なからず、ひとつ前のアライナーは保管しておくようにしておきましょう。
インビザラインの作り直しに費用はかかる?
インビザラインのアライナーを追加する際の費用は、決められた「保証期間と作り直しの回数」の範囲内であれば、追加の費用がかからないことがほとんどです。
これはインビザラインのパッケージごとに「保証期間と作り直しできる回数」が決められているためです。
たとえば、インビザラインコンプリヘンシブ5年保証のパッケージであれば「5年以内で使用するアライナーの枚数は無制限」、インビザラインGOなら「1年間の保証期間に追加は1回(アライナー20枚)できるので、1年間、最大20枚×2回のアライナーを使用することができます。
ただし、患者様の管理不足によってアライナーを紛失したり、破損したりした場合は、歯科医院によっても費用は異なりますが、片顎8,000~20,000円程度の費用がかかります。
アライナーを追加する流れ
では、実際にインビザラインでアライナーを追加する流れについても、確認しておきましょう。
1.シミュレーション
まずはiTeroという3D光学スキャナーで歯型をスキャンし、治療開始時に立てた治療計画と実際の歯の動きをAIが分析します。
分析結果をもとに担当医が、患者様の希望も確認しながらアライナーの追加が必要かどうか確認していきます。
通常、アライナーを追加した場合の治療後のシミュレーション画像をみながら、担当医から説明を受けますので、自分でも追加が必要かどうか判断しやすいと言えます。
2. 診断
シミュレーション画像を見てアライナーの追加を行いたいと思ったら、1回目と同じように診断をします。
iTeroでスキャンした歯型と口腔内写真やお顔の写真のデータをインビザライン社に送信し、診断結果を待ちます。
3.診断結果を確認する
インビザライン社から診断結果が届いたら担当医から説明を受け、治療計画に納得できたら、追加のアライナーを発注します。
4. 追加アライナーの治療開始
追加のアライナーが到着したら再度治療開始となります。
まとめ
インビザラインの作り直しを避けるためには、保管や管理の仕方が大切なのはもちろんですが、決められた装着時間を守らなければなりません。また、治療計画時に歯科医師とのコミュニケーションも重要と言えるでしょう。
新宿デンタルオフィスはインビザライン矯正や顎関節症の治療を専門とする歯科クリニックです。インビザライン治療と合わせて、顎のズレ・歪みの状態についても改善することができます。
初診カウンセリングを実施していますので、インビザライン治療など検討されている方はお気軽にご相談ください。