急に口が開かなくなった!は顎関節症の疑い?
急に口が開かなくなった!は顎関節症の疑い?
急に口が開かなくなった、以前から開けづらかったけどとうとうひどい状態になったという経験はありませんか?あるいは、今まさに同じ症状で悩んでおられるかもしれません。
口が開かなくなる病気はいくつかありますが、決して多くはありません。
その1つである顎関節症を含めて、対処法や原因を説明してまいります。
口が開かない状態をそのままにしておくと、食事や仕事など生活全般に支障をきたします。
顎関節症の疑いがある「口が開かない状態」とは
なんだか口が開けづらいなぁと感じていても、それがどの程度ひどい状態なのか自分で判断するのは難しいですよね。
目安として、顎をどのぐらい開けることができるか一般的な程度を知っておきましょう。
指を3本くっつけて縦にした状態で口の中に入れることができれば異常はありません。
もし指を入れることができなければ、口が開かない状態と判断できますね。
日常生活ではここまで大きな口を開ける機会はなく、指が3本縦に入らなくても不都合はないかもしれません。ただし、入らない場合は何らかの支障をきたしている可能性が大きいので、ぜひこれからご紹介する原因や対処方法を参考にして下さい。
なぜ口が開かなくなってしまうの?
顎関節症になると口が開かなくなってしまいます。
ひどい場合だと、指1本しか口の中に入らなくなってしまうこともあります。
口が開かない原因は他にもありますが、後ほどご説明します。
顎関節症とは、顎の関節に負担がかかることや関節自体が変形してしまうことで起きてしまいます。
そして口が大きく開かなくなることは顎関節症の三大症状の1つです。
顎関節症の三大症状の残り2つは、顎や顎まわりの痛み、顎を動かすと音がすることです。
なお、三大症状のすべてが発生する場合もあれば、1つのみの場合もあります。
口が開かない=顎関節症というわけではありませんが、その可能性があることを覚えておきましょう。
どうすれば治る?
顎関節症で口が開かなくなっている場合は、顎関節症そのものを治療し治癒させることで口がスムーズに開くようになります。
ただし、顎関節症の原因は人によりさまざまで、なおかつ複数の原因が組み合わさって発症していることもあります。代表的な原因と治療方法をご紹介します。
顎関節症の原因:
・歯ぎしり、食いしばり
・片側に偏った噛み癖
・噛み合わせの悪さ
・頬杖など顎に負担をかける癖
・精神的ストレス
・顎をぶつけるなどの外傷
顎関節症の治療法:
・噛み合わせの改善
・マウスピースの装着
・生活習慣の改善
・外科手術
・その他、レーザーや鎮痛剤などの痛み緩和、癖の改善など
原因の特定、及び治療法は歯科医や専門医の指示に従って行うことがベストです。
癖や習慣を直すことも対策の1つですが、重度の症状になる前に早い段階で病院を受診しましょう。
顎関節症以外で口が開かない原因
口が開かない原因の1つとして顎関節症を挙げましたが、顎関節症以外の病気により発生していることもあります。
・外傷
顎や顎近辺の筋肉の損傷、あるいは骨折などは口が開きづらくなる原因の1つです。
特に、顎の骨折は意外に多く発生するもので交通事故・転倒・殴打などで起こります。
骨折や筋肉の損傷は無事治癒しても、ほんの少しでも狂った状態で顎の関節が固まってしまっていると、口がうまく開かない状態になってしまいます。また、ひどい場合は口の開け閉めと共に痛みを伴うことも。
・リウマチ、パーキンソン病など
リウマチは関節の腫れや痛みが症状となる病気です。関節の腫れを放っておくと変形してしまうこともある病気です。
また、パーキンソン病は脳の神経細胞に異常をきたす病気で、情報伝達経路がうまく働かなくなっていきます。
いずれの病気についても初期症状の1つとして、口が開けづらくなることがあります。
・破傷風
擦り傷などの傷から破傷風菌が感染し増殖することで発症する病気です。こちらも初期症状として口が開けづらくなることがあります。
とても怖い病気ですが、幼少の頃にワクチンを受けているので罹患する可能性はとても低い病気です。ただし、中年以降になるとワクチンの効果がなくなり罹患する人が多くなります。
破傷風菌が生息する土をよく触る人やスポーツやアウトドアで傷を作りやすい人は特に注意が必要です。
まずは顎関節症を疑って歯科医か専門医へ
急に口が開かない状態になることと顎関節症の疑いについてご説明しました。
顎関節症は原因の1つではありますが、それ以外でも外傷や破傷風などの病気が原因になっていることもあります。
指を3本縦にした状態で口に入れば問題ありませんが、もし違和感があったり、開けずらさがあれば病院を受診しましょう。
病気や原因がさまざまなので受診する診療科に迷うかもしれませんが、まずは顎関節症を疑って歯科医や専門医を訪れると良いでしょう。それ以外の病気が疑わしい場合は内科や外科などへ。
いずれにせよ早めの受診をおすすめします。